個人事業主の確定申告には「やよいの青色申告 オンライン」、法人の会計・決算には「弥生会計 Next」が対応します。
どちらも弥生のクラウドサービスですが、対象となる事業形態と作成できる書類が異なります。個人事業の青色申告をしたいのか、法人の決算書を作りたいのかで選びましょう。
「弥生会計」という名前だけで選ぶと、別製品を混同しやすくなります。
この記事で比較する弥生会計 Nextは法人向けのクラウドサービスです。一方、デスクトップ版の「弥生会計 26」は個人事業主の申告にも対応しています。料金や機能を見る前に、製品名まで確認してください。
やよいの青色申告 オンラインと弥生会計 Nextの違いを比較
| 比較項目 | やよいの青色申告 オンライン | 弥生会計 Next |
|---|---|---|
| 主な対象 | 個人事業主・フリーランス | 法人 |
| 主な用途 | 記帳・所得税の確定申告 | 法人会計・決算書作成 |
| 料金 | セルフ:通常年額11,800円(税抜)から | エントリー:年契約34,800円(税抜)から |
| 所得税の確定申告 | 対応 | 対象外 |
| 法人決算 | 対象外 | 決算書の作成に対応。法人税申告書の作成は対象外 |
| 銀行・カード連携 | 対応 | 対応 |
| 請求書・証憑管理 | Misocaやスマート証憑管理と連携 | 弥生請求 Next・弥生証憑 Nextと連携 |
| サポート | 電話・メール・有人チャットはベーシック以上 | メール・有人チャットはベーシック以上、電話はベーシックプラス |
最も大きな違いは、個人の所得税申告と法人の決算書作成のどちらを行うかです。
やよいの青色申告 オンラインは、個人事業の記帳から青色申告決算書・所得税確定申告書の作成まで対応します。弥生会計 Nextは、法人の帳簿や決算書を作るサービスです。
弥生会計 Nextで決算書を作れても、法人税申告書まで単体で完成するわけではありません。
法人税申告書の作成とe-Taxには別の手段が必要です。料金も対象者も異なる製品なので、単純に安いほうを選ぶのではなく、提出する書類から判断してください。
対象者の違い
| 事業形態 | やよいの青色申告 オンライン | 弥生会計 Next |
|---|---|---|
| 個人事業主 | ○ | 基本的に対象外 |
| フリーランス | ○ | 基本的に対象外 |
| 法人 | 対象外 | ○ |
個人事業主やフリーランスには、やよいの青色申告 オンラインが対応します。
事業の取引を記録し、青色申告決算書や所得税確定申告書を作成するための製品です。法人の決算書を作る用途には対応しないため、会社を設立した後の法人会計には別の製品を使います。
弥生会計 Nextは法人向けに設計されたクラウド会計サービスです。
株式会社や合同会社などで使う帳簿と決算書の作成に対応します。個人事業主が「弥生会計」という製品名を検索した場合、個人の申告にも対応するデスクトップ版の弥生会計 26と混同しないよう注意してください。
料金を比較
| 料金項目 | やよいの青色申告 オンライン | 弥生会計 Next |
|---|---|---|
| 最安プラン | セルフ:通常年額11,800円(税抜) | エントリー:年契約34,800円(税抜) |
| プラン | セルフ・ベーシック・トータル | エントリー・ベーシック・ベーシックプラス |
| 無料期間・キャンペーン | 対象条件を満たす場合、セルフ・ベーシックは初年度1年間無料 | 1事業者につき1回、最大2か月間の無料体験あり |
通常の最安プランは、やよいの青色申告 オンラインが年額11,800円、弥生会計 Nextが年契約34,800円です。
いずれも税抜価格ですが、個人向けと法人向けで用途が異なるため、金額だけで優劣を判断する比較ではありません。必要なサポートや利用人数でも料金が変わります。
弥生会計 Nextでは、会計機能と請求機能をそれぞれ3名まで基本料金内で利用できます。
人数を追加する場合は料金がかかります。無料体験では決算書の作成・出力が利用できないため、試用中に確認できる範囲にも注意してください。契約前には利用人数と必要な機能を確認しましょう。
確定申告・決算機能を比較
| 比較項目 | やよいの青色申告 オンライン | 弥生会計 Next |
|---|---|---|
| 青色申告決算書 | 対応 | 個人事業主用は対象外 |
| 所得税確定申告書 | 対応 | 対象外 |
| e-Tax | 所得税の電子申告に対応 | 製品単体でのe-Tax送信には非対応 |
| 法人決算 | 対象外 | 法人の決算書作成に対応。法人税申告書の作成は対象外 |
やよいの青色申告 オンラインは、個人事業主の決算書と所得税確定申告書を作成できます。
e-Taxによる申告にも対応しているため、記帳から所得税の申告まで進められます。一方、法人の貸借対照表や損益計算書を作成するための製品ではありません。
弥生会計 Nextは法人の決算書を作成できますが、法人税申告書の作成とe-Tax送信には対応していません。
法人の申告まで進めるには、税理士への依頼や対応する申告ソフトなど、別の方法を用意します。「法人決算に対応」という表示を、法人税の申告まで完結する意味に受け取らないようにしましょう。
日々の会計機能を比較
| 比較項目 | やよいの青色申告 オンライン | 弥生会計 Next |
|---|---|---|
| 銀行口座連携 | 対応 | 対応 |
| クレジットカード連携 | 対応 | 対応 |
| 自動仕訳 | スマート取引取込で仕訳を支援 | 明細や証憑のデータから取引登録・仕訳を支援 |
| 帳簿作成 | 仕訳帳・総勘定元帳などに対応 | 仕訳帳・総勘定元帳などに対応 |
| レポート | 残高や損益などを確認できる | 残高試算表や消費税集計などを確認できる |
銀行口座やクレジットカードの明細を取り込める点は両製品に共通します。
やよいの青色申告 オンラインは、スマート取引取込で個人事業の記帳を進められます。弥生会計 Nextも金融機関連携や証憑の読み取りを使い、法人の取引登録を支援します。
取り込んだ明細は、どちらの製品でも内容の確認が必要です。
私用と事業用の支払いが混在していないか、取引日や勘定科目が適切かを確認しましょう。日々の機能に共通点はありますが、作成する決算書と利用する事業形態が異なるため、連携機能だけで製品を選ばないことが大切です。
請求書・証憑管理を比較
| 比較項目 | やよいの青色申告 オンライン | 弥生会計 Next |
|---|---|---|
| 請求書作成 | 連携サービス「Misoca」で作成 | 「弥生請求 Next」で作成 |
| 領収書・証憑管理 | 「スマート証憑管理」と連携 | 「弥生証憑 Next」と連携 |
| インボイス対応 | 会計・消費税申告に対応。請求書はMisocaと連携 | 会計・請求書作成などで対応 |
| 電子帳簿保存法対応 | 帳簿と、連携するスマート証憑管理での証憑保存に対応 | 帳簿と、弥生証憑 Nextでの証憑保存に対応 |
やよいの青色申告 オンラインで請求書を作る場合は、連携サービスのMisocaを利用します。
Misocaで作成した請求書のデータは会計側へ連携できます。受け取った書類や発行した書類の保存には、スマート証憑管理も利用できるため、必要な作業に応じてサービスを組み合わせます。
弥生会計 Nextは、弥生請求 Nextや弥生証憑 Nextとの連携を前提に請求業務と証憑管理を行います。
請求書の作成や領収書などの保存を、法人の会計データにつなげられます。ただし、電子帳簿保存法の要件を満たすには、機能の利用だけでなく、保存方法などの運用条件も確認してください。
サポートを比較
| 比較項目 | やよいの青色申告 オンライン | 弥生会計 Next |
|---|---|---|
| 電話 | ベーシック・トータルで対応 | ベーシックプラスで対応 |
| メール | ベーシック・トータルで対応 | ベーシック・ベーシックプラスで対応 |
| チャット | ベーシック・トータルで有人対応 | AIチャットは全プラン、有人チャットはベーシック以上 |
| 業務相談 | 仕訳・経理業務・確定申告の相談はトータルで対応 | 仕訳相談はベーシックプラスで対応。税務相談は対象外 |
サポートの内容は、どちらも契約するプランによって変わります。
やよいの青色申告 オンラインのセルフはWebFAQが中心で、操作について電話・メール・有人チャットで質問するにはベーシック以上が必要です。仕訳や経理業務の相談まで求めるならトータルを確認しましょう。
弥生会計 Nextでは、有人メール・チャットはベーシック以上、電話と仕訳相談はベーシックプラスが対象です。
エントリーでもWebFAQやAIチャットを利用できます。法人の税務判断について相談したい場合、仕訳相談の範囲には含まれないため、税理士などへの相談も検討してください。
個人事業主・フリーランスならやよいの青色申告 オンラインがおすすめ
- 日々の記帳から確定申告までまとめて行いたい人
- 青色申告をする個人事業主
- 個人事業の会計をシンプルに管理したい人
個人事業の所得税申告が目的なら、やよいの青色申告 オンラインが比較対象に合います。
日々の取引を記録し、青色申告決算書と確定申告書を作成できます。法人向けの弥生会計 Nextには個人事業主用の申告機能がないため、事業形態から選ぶと判断しやすくなります。
日々の記帳から確定申告までまとめて行いたい人
やよいの青色申告 オンラインは、取引入力から所得税の確定申告書作成まで対応します。
銀行口座やクレジットカードの明細を取り込み、日々の記帳に活用できます。申告時には入力済みのデータをもとに青色申告決算書などを作成でき、e-Taxでの提出も可能です。
確定申告に必要な機能は、セルフ・ベーシック・トータルの各プランで共通です。
プランによって大きく変わるのはサポートの範囲です。自分で操作方法を調べられるならセルフ、電話などで操作を質問したいならベーシック以上というように選べます。
青色申告をする個人事業主
青色申告決算書を作成したい個人事業主には、やよいの青色申告 オンラインが対応します。
売上や経費を記帳し、申告に必要な書類の作成へ進められます。消費税申告が必要になった場合も、セルフを含む各プランで対応機能を利用できます。
青色申告に使う場合は、ソフトの契約とは別に自分の申告条件を確認してください。
青色申告承認申請書の提出状況や、適用したい控除の要件は、会計ソフトを利用するだけで満たせるものではありません。申告する所得の種類によって作成したい帳票が対応しているかも確認しましょう。
個人事業の会計をシンプルに管理したい人
法人向けの会計機能を必要としないなら、個人事業向けのやよいの青色申告 オンラインが候補です。
取引入力、帳簿の確認、確定申告という流れで利用できます。請求書の発行や証憑の保存も必要なら、Misocaやスマート証憑管理との連携を確認してください。
会計をシンプルにしたい場合も、必要な機能を省いてよいわけではありません。
事業用と私用の支払いの区別や、取引内容の確認は必要です。現在の業務で作成する請求書の枚数、保存する証憑、相談したい内容を整理してから、プランと連携サービスを選びましょう。
法人なら弥生会計 Nextがおすすめ
- 法人の会計・決算を管理したい会社
- 請求書や証憑もまとめて管理したい会社
- 複数人でクラウド上の会計データを管理したい会社
法人の帳簿と決算書を作るなら、弥生会計 Nextが対応します。
銀行明細や証憑からの取引登録に加え、貸借対照表や損益計算書などを作成できます。ただし、法人税申告書の作成とe-Tax送信は製品単体ではできないため、申告方法も併せて決めておきましょう。
法人の会計・決算を管理したい会社
弥生会計 Nextは、法人の記帳から決算書の作成まで利用できます。
日々の取引を登録し、残高試算表や消費税集計を確認できます。決算時には貸借対照表、損益計算書、株主資本等変動計算書などの作成に対応し、法人の会計データを整理できます。
法人の決算書作成と法人税申告書作成は、別の作業です。
弥生会計 Nextは法人税申告書の別表を作成できず、e-Tax送信にも対応していません。税理士に申告を依頼するのか、別の申告ソフトを使うのかを、決算書を作る段階で確認しておきましょう。
請求書や証憑もまとめて管理したい会社
弥生会計 Nextでは、弥生請求 Nextと弥生証憑 Nextを会計業務に連携できます。
見積書や請求書の作成、受け取った領収書などの保存に対応します。請求や証憑の情報を取引登録につなげたい会社は、必要な機能が契約プランに含まれるか確認してください。
書類をまとめて管理する場合は、保存する書類の種類と運用方法も決めておきましょう。
弥生証憑 Nextは領収書、請求書、納品書などを管理できます。電子帳簿保存法への対応は、書類をアップロードするだけで完結するとは限らず、保存方法に応じた運用条件の確認が必要です。
複数人でクラウド上の会計データを管理したい会社
弥生会計 Nextは、複数人で利用する法人にも対応します。
会計機能と請求機能は、それぞれ3名まで基本料金内で利用可能です。担当者が分かれている会社では、誰が会計や請求業務を行うかを整理したうえで、必要な利用人数を見積もれます。
基本料金に含まれる人数を超える場合は、追加料金を確認してください。
また、経費精算機能の有無と利用できる人数はプランによって異なります。税理士や会計事務所とデータを共有する場合も、相手先の対応状況を確認してから運用方法を決めましょう。
個人事業主から法人化するときはどっちを使う?
- 個人事業の確定申告まではやよいの青色申告 オンラインを使う
- 法人設立後は弥生会計 Nextへの切り替えを検討する
- 法人化する予定があっても最初から弥生会計 Nextを使う必要はない
法人化した年は、個人事業と法人の会計を分けて扱います。
個人事業を廃業した日までの取引を整理し、その年の個人としての確定申告を行います。法人設立後の取引と決算は、法人向けの弥生会計 Nextなどで管理する流れです。
個人事業の確定申告まではやよいの青色申告 オンラインを使う
法人化しても、廃業した年の個人事業については所得税の確定申告が必要です。
やよいの青色申告 オンラインで廃業日までの取引を入力し、青色申告決算書や確定申告書を作成します。法人を設立した時点で個人用ソフトを解約すると、申告作業に必要なデータを確認しにくくなります。
やよいの青色申告 オンラインの契約を見直すのは、個人の申告作業が済んでからにしましょう。
更新停止や解約を行う前に、保存が必要な帳簿と書類も確認してください。個人事業で使っていた口座や資産を法人へ引き継ぐ場合は、その内容を区別して整理することも必要です。
法人設立後は弥生会計 Nextへの切り替えを検討する
法人設立後の取引を記帳し、法人の決算書を作るには弥生会計 Nextを検討できます。
個人事業の会計データと法人の会計データは別に扱います。個人事業から引き継ぐ資産や負債があれば、必要に応じて弥生会計 Next側に登録します。
「切り替え」といっても、個人の帳簿がそのまま法人の帳簿になるわけではありません。
法人の開始時点の残高や勘定科目を確認し、引き継ぐ内容を整理する必要があります。資産・負債の扱いに判断が必要な場合は、税理士などに確認してから登録してください。
法人化する予定があっても最初から弥生会計 Nextを使う必要はない
現在は個人事業主で、将来の法人化を考えている段階なら、個人の申告に合う製品を選べます。
弥生会計 Nextは法人向けであり、個人事業主用の所得税確定申告書を作成する製品ではありません。まだ法人を設立していないなら、今必要な申告機能を基準にしましょう。
法人化する時期が決まったら、法人用の会計ソフトを選ぶ準備を進めます。
個人の最終申告と法人の初年度の記帳が時期的に重なることもあるため、両方のデータを確認できる期間が必要です。将来の予定だけで法人向け製品を先に契約する必要はありません。
やよいの青色申告と弥生会計の違いに関するよくある質問
- やよいの青色申告で法人の経理や決算はできる?
- 個人事業主でも弥生会計を使える?
- やよいの青色申告から弥生会計へデータを引き継げる?
- やよいの青色申告と弥生会計を両方契約する必要はある?
「弥生会計」は、クラウド版の弥生会計 Nextとデスクトップ版の弥生会計 26を区別する必要があります。
対象者や申告機能が異なるため、以下では製品名を明示して回答します。
やよいの青色申告で法人の経理や決算はできる?
やよいの青色申告 オンラインでは、法人の決算書は作成できません。
法人の帳簿と決算書を作成するなら、弥生会計 Nextやデスクトップ版の弥生会計 26など、法人に対応する製品を選びます。法人税申告書の作成方法も別途確認してください。
個人事業主でも弥生会計を使える?
デスクトップ版の弥生会計 26は個人事業主の申告に対応しますが、弥生会計 Nextは法人向けです。
「弥生会計」という名称だけでは対象製品を特定できません。個人事業主が比較する際は、クラウド型のやよいの青色申告 オンラインと、デスクトップ版の弥生会計 26を区別しましょう。
やよいの青色申告から弥生会計へデータを引き継げる?
一部のデータは書き出しや取り込みが可能ですが、法人化によって帳簿が自動で引き継がれるわけではありません。
やよいの青色申告 オンラインで個人の決算を終え、必要に応じて引き継ぐ資産・負債や勘定科目を弥生会計 Nextへ登録します。移行対象は事前に確認してください。
やよいの青色申告と弥生会計を両方契約する必要はある?
個人事業だけ、または法人だけを営む場合に、両方の契約が必ず必要なわけではありません。
ただし、法人化した年には個人事業の最終申告と法人の記帳を並行して行う場合があります。その期間は、やよいの青色申告 オンラインと弥生会計 Nextの両方を利用することがあります。
まとめ|個人事業主はやよいの青色申告、法人は弥生会計を選ぼう
個人事業主の青色申告には、やよいの青色申告 オンラインが対応します。
個人事業の記帳から所得税の確定申告書作成、e-Taxまで進められます。一方、弥生会計 Nextは法人向けで、法人の帳簿と決算書の作成に対応する製品です。
法人税申告書の作成まで必要なら、弥生会計 Nextとは別に申告方法を用意してください。
また、デスクトップ版の弥生会計 26は個人事業主にも対応するため、製品名を混同しないことが大切です。自分の事業形態と作成したい書類を確認して選びましょう。


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